「黒い複数 Multiple Black」 2014

2014.6.5—10

PROMO-ARTE  PROJECT GALLERY, Tokyo
プロモ・アルテ プロジェクトギャラリー
Yoshirei SHIN—Marc SCHILDGE
Painting  Installation Photo

展覧会「黒い複数」は、異なった文化を持つふたりのアーティストの多様なアヴァンチュールにより開かれる。
申芳礼は「在日韓国人」の場所 — 闘いの場所、異種共存の文化 — から、彼女が持つ記憶に触れることで、政治的で歴史的な探求をしようとする。同時に、日本現代社会の真只中に生きるひとりの女性の生が、かいま見れる。
ここに提示された申芳礼の絵画は、忘却の、消された様々な実体である。蛍光灯が白いガス状の光を放ち、それを受ける白いキャンバスには、彼女の手がトレースした線の残滓しかない。見る者に、他にあり得た、残りの存在を彷彿させる。
情熱的な椅子のインスタレーションは、現実から視線を外す。そして、文化的で美的な経験の中に視線が戻る。シャーマンの世界からインスピレーションを受けた儀式による、数多の(恨の)、魂の他世界への移動。
身体が存在しない絵画、見捨てられた彼女の文化。使用された衣服が存在した証拠である。接続されない肉体の感情、あるいは抜け殻の放置。彼女の、前方と後方に向かった逃避は、身体と生の関係を再生する。
シルジュ マークは、「操作された現実」をこの展覧会のテーマとし、墨、写真、インスタレーションによって表現する。
写真を写真撮影する行為は現実を折りたたむ。この操作により、同一でない瞬間の連続だけが残る。写真作品のシリーズ(日本人女性)では、撮影アングルが放出する多様な心情のバリエーションが見える。光や事物が、すべての見えない動きが、それらに寄り添う。只只、膨張と熱狂が切望する力を増長させる。
墨による絵画では、人物(日本人男性)や自動車のアクシデントがある。絵画自体が、略奪や除去などといった治療を受けているようだ。作品は何度も、その上に、新たに描かれ、そしてその層は自立し、この行為によって作品は、存在しうるかもしれないものを見せるだろう。
インスタレーションでは、生き延びた者がふたり。ひとりは労働者、一人は管理職の者である。今日の日本の男性社会において仕事とは、錯綜としためまいの中にあり、それは本質的で、かつドラマティックだ。この作品のヴォリューム。これは主題のコラージュ作品であり、この演劇性によりこの二人の形は、物語るに大変容易な‘おはなし’となる。

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